解釈違い

二次創作をしていると頻繁に見かける言葉です。
私は学生時代~社会人初期に同人活動→ネトゲにハマって活動休止、からの出戻りオタクなんですが、当時はこんな言葉あったかな?(使った憶えはない)

「○○はそんなことしない」「○○は××なんて言わない」などなど、書き手と読み手が思い描く人物像にズレがあった時に使う言葉ですよね。

私はこの言葉自体も、これを多用して他者の創作を否定する人もかなり苦手😵
どんなにすごい創作をする人だったとしても、これを理由に他者を否定する人からは距離を置きたくなってしまいます。

作品やキャラクターの解釈なんて原作者にしかできないことなのに(原作者ですら長期連載の間にブレが生じたりすることもある)、自分の意に沿わないからといっていち読者、いち視聴者が他者の感想に異を唱えるなんて、お門違いも甚だしい。

解釈一致です!と言われるのは嬉しいです。価値観がすごく近い方なんだな!と諸手を挙げて喜びます。
でもそれも、あくまで「すごく近い」ということなんだと思っています。
自分と他者がまったくの同じ思考でいるなんてそもそもありえないことだし、あったら逆に怖い……。

 

少し話が飛びますが、私は鍋の中でもピエンロー(扁炉)がかなり好きで、季節を問わずよく食べます。
有名な鍋なのでご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
私が友人から「絶対美味いから食べた方がいい!!レシピはここに載ってる」と教えてもらったのが下記のページでした。

ピエンロー:妹尾河童さんによる旨すぎる白菜鍋
https://oisiso.com/pyen_ro.html

ピエンローを一言で説明すると白菜鍋です。白菜が主役の、白菜を食べる鍋なのです。
舞台美術家の妹尾河童さんが著書「河童のスケッチブック」で紹介し、一躍有名になった鍋です。

煮るときの調味料はごま油だけなので、そのままだと味はかなり薄いです。
ピエンローの最終的な味付けは、塩と一味(七味)で食べる人がそれぞれ自分でやるんです。

各自で最終的な味付けをし、時には同席者のピエンローがどのくらいの味なのかを確認し合いつつ、「お、キミのは結構辛口ね、オレのをちょっと食ってみてよ。ね、ウマいでしょハハ」とかやりながら食べるものなのです。

 

話を戻します。

二次創作もピエンローに似ています。
ベースの鍋=作品は同じだけれど、読み手・書き手が自分の手元にある調味料で味付けして楽しむ。
調味料=読み手それぞれの人生の中で培われた価値観、感性、好み、生まれ持った性格などでしょうか。

「お、キミのはしんどみの中にも救いがあっていいね、オレのをちょっと食ってみてよ。ね、ただただアホみたいにドえろいでしょハハ」とかやりながら食べるもの……。

そういうものだと私は思います。
人ぞれぞれ違うのが当たり前のものなので否定する意味はないし、ちょっと違うかな?と思っても、いざ味見してみると新たな知見を得ることもある。

暁星塵が「おちんちんびろ~ん!」とか言いながら全裸で御剣してたら流石に怒りますけど😂

そんなわけで、私の煮込んだ暁薛はかなりマイルドで甘め・ヌルめだと思いますが、我慢して食べてみてくださいね!!